Hamamatsu Arts & Creation 浜松アーツ&クリエイション

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世界で活躍する浜松のアーティスト Vol.4 チェリスト 横坂源氏

*文章中赤字の部分は、クリックしていただくと関連動画をご覧いただけます。

国際的な舞台で活躍するチェリストの横坂源さん。ドイツから帰国後、浜松生まれでないのに居住地として浜松を選び、浜松を拠点に活動されています。

Photo by Takashi Okamoto

―今年で演奏活動20周年、おめでとうございます!まだお若いのに、20周年なのですね。

13歳の時に東京交響楽団の皆さまと共演させて頂いてから、20年の月日が経過しました。今も大好きな音楽の世界の中で生活させて頂けることに、改めて感謝の思いと喜びを感じています。

―桐朋学園を卒業された後シュツットガルト国立音楽大学、フライブルク国立音楽大学で学ばれたということで、ドイツにお住まいだったのですね。その後帰国されて、浜松に住むきっかけはどういうことだったのでしょう?

留学先のシュトゥットガルトは盆地の町で、自然の多い山の上で生活をし、充実した時間を過ごすことが出来ました。日本でも気候の良い環境に住めたらと思っていたところに浜松出身の友人のピアニスト今西泰彦さんが声をかけてくれ、現在に至っています。

―海外を含めて、全国各地で演奏活動をされていくプロの演奏家が自分の住む町に求めることというのはどういうところでしょうか?

安らぎと自分を高めていける環境かどうかということです。
普段の練習は、室内での地味な作業を繰り返し重ねていくものなので、おいしい空気、自然を近くに感じることのできるこの街からは元気をもらっています。

―横坂さんにとって、浜松の魅力とはどんなところですか?

浜松は、日照時間が長いこともあり、スペイン的な明るくておおらかな街ですね。
ドイツでは仕事と個人の時間を上手に使い、人生の楽しみ方を知っている人を多く見てきましたが、浜松にもそういう方が多いような気がしています。
雲一つない真っ青な空、街を流れる風、豊かな太陽は浜松のかけがえのない財産です。

―横坂さんは、ジュニアオーケストラ浜松の指導や、学校へのアウトリーチコンサートなど、浜松の音楽の質を高めていくところにも貢献されていらっしゃいますが、浜松で音楽を学ぶ若い人達にアドバイスをいただけますか?

素晴らしい自然の中で育っている子供達の瞳は真っ直ぐでやる気に満ちています。以前にジュニアオーケストラの子供たちとエルガーのチェロ協奏曲を共演させて頂いたのですが、何か月もかけ、音楽の本質を一緒に体感し、楽しむ中で得られた時間は大切な宝物です。
YouTube等好きなものを気軽に聴ける時代ですが、音楽家を志す若い方々にはぜひホールへ足を運び、耳で、全身で音の響きや雰囲気を感じとってもらいたいです。それはコンサートで感じたものを咀嚼し、考え、自身に還元し、その先のより良いヴィジョンを描くためにとても大切なことだと思うからです。

―今、クラシック音楽界でも、横坂さん世代の若手の演奏者の新しい音楽へのアプローチが注目を集めていますね。

10代の頃から巨匠と呼ばれる素晴らしい演奏家の方々とご一緒させて頂く中で演奏面、人としての考え方、生き方を肌で感じ学ばせて頂いてきました。またお互いの信頼の下、意見を戦わせながら正直に話し、音を交えることのできる同世代の仲間に多く出会えたことは本当にありがたいことで、感謝しなければなりません。オーケストラとの共演では友人を見かけるようになり、世代交代が進んでいます。クラシック音楽のマーケットは非常に小さく、厳しい時代を迎えているので、社会との関わり方をもっと考えていかなくてはいけません。仲間たちと日々音楽と対峙し、その熱をお客様と分かち合えるようなステージができたらといつも願っています。また大好きな音楽を若い世代の方々にも楽しんでいただけたら嬉しいですね。

―5月にアクトホールでリサイタルを行われますが、プログラムもとてもこだわって選曲されていらっしゃると伺いました。聴きどころを教えてください。

チェロというと、低い癒しのイメージを持たれる方も多いと思いますが、実は音域は4オクターヴ以上もあり、リズムを際立たせた躍動的な奏法もあります。
今回は「ダンス」をテーマに、初めてチェロを聴いて下さる方、チェロを愛する皆さまにもお楽しみいただけるようプログラムを構成させて頂きました。
有名なバッハの無伴奏チェロ組曲からは孤独の第2番天上の第6番を。
イタリアの鬼才ジョバンニ・ソッリマのサウンドには、ごく小さな素材を何回も繰り返し使い幻惑していくミニマル・ミュージックや、現代人ならではの洒落たハーモニーも入っており、技術的に大変な曲ですがお楽しみいただけたら幸いです。
情熱的なスペインの踊り、カサドの無伴奏チェロ組曲で前半を閉じます!
後半には、この日のコンサートの為に書いて下さった、ドイツの尊敬する作曲家スザンネ・ツァーガー・スヴィリドフによる「花伝書━奥義」の世界初演。日本の誇る作曲家黛敏郎の人形浄瑠璃を題材にした「文楽」へと続きます。

―チェロ無伴奏にこだわった理由は?

無伴奏チェロコンサート自体が稀ですが、ぜひ浜松の皆さまにチェロ一本の世界を体感して頂けたらと思いこの度演奏させて頂くこととなりました。合奏時には担わなかった役割を一本のチェロに集約し描かれた楽曲からは、様々な線が密に交差され、墨絵の濃淡を感じさせるような色合い、楽器の材質ならではの美しい倍音の響きをお楽しみ頂けると思います。

 

 


 

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5月のリサイタル情報は、こちらから

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