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2025.12.14DOKODEMO ARTO

ドコデモアルトvol.2| 出展者座談会

いよいよ、ドコデモアルトvol.2が12月20〜21日に迫ってきました。
というわけで、今回は21名の出展者の中から手を挙げてくださった方をお招きし、座談会を開きました。

 
これを読めば、きっとドコデモアルトに行きたくなる!
企画メンバーであり、出展者のひとりでもあるあやこあにぃが、作品づくりへの想いや、ドコデモアルトvol.2の見どころをたっぷり聞きました。

 

6名のアーティストによる座談会スタート

 

 
あやこあにぃ(以下、あにぃ):最初に自己紹介をお願いします。ではまず、発起人の中村さんから。

 
中村:浜松アーツ&クリエイション(以下、浜松AC)の中村です。ドコデモアルトの取りまとめや調整役です。文化芸術活動をしているみなさんを支援したいという想いで企画をしています。
ドコデモアルトには、6名のアーティストが「企画メンバー」として関わっています。今日はあにぃさんに加え、2名のメンバーが駆けつけました。

 
かねたなおみ(以下、かねた):企画メンバーのかねたです。長年グラフィックデザイナーを生業にしてきましたが、最近は絵本作家としても活動しています。

 
ヴィーラ:同じく企画メンバーのヴィーラです。出身はウクライナで、故郷の風景や自分の内面を描いた作品をつくっています。

 
あにぃ:私は作家・ライターで、短編小説をメインに活動しています。ドコデモアルトには昨年から企画メンバーとして関わっています。

 
さて、今日は3名の出展者さんにお越しいただきました!みなさんも自己紹介をお願いします。

 
いのぐちまお(以下、いのぐち):絵本を描いているいのぐちまおと申します。これまで、「だいふくねこ」「ばしょうさんとかっぱ」「まてまてピザ」などの絵本を出版してきました。

 

【いのぐちまお 作】

 
いのぐち:最新作は12月にひかりのくに株式会社から出版される「まいにちばくちゃん – 366日きょうはなんの日」で、今回の展示会のテーマにもしています。発売に合わせて、浜松駅ビルの書店「谷島屋」で、パネル展も開催予定です。

 
Oh!艶-オォ!つや-(以下、Oh!艶):つまみ細工を作っています、Oh!艶です。人形作家だった祖母が、ちりめんや着物の材料をたくさん遺してくれたので、それをなんとか利用できないかなと思って始めたのがきっかけです。
日本つまみ細工コーディネート協会認定講師の資格も取得し、今後はつまみ細工を人に教える活動もしていきたいと思っています。

 

【oh!艶-オォ!つや- 作】

 
暖簾(のれん):日本画を専門に制作をしている、暖簾です。人物画を中心に、心の内面や感情をテーマに描くことが多いです。特に自分自身の経験や心の動きを作品に落とし込んで、内的な世界観を表現しています。「絵を描くこと=自分の内面と向き合う大切な時間」と考え、活動しています。よろしくお願いします。

 

【暖簾 作】

 
あにぃ:お三方は、なぜドコデモアルトvol.2に参加しようと思われましたか?

 
いのぐち:浜松ACさんのInstagramでイベントのことを知り応募しました。最近浜松に移住してきて、地域に根差した芸術活動をしたいと考えていたところだったんです。ドコデモアルトを通じてアーティスト仲間ができたらいいな、とも思っています。

 
Oh!艶:私はSNSで企画メンバーの方がイベントを紹介されている投稿を見て参加を決めました。今まではマルシェなど物販が目的のものにしか出たことがなくて、展示を主体にしたイベントにも出てみたいと思っていたんです。

 
暖簾:私の場合は、アーティスト仲間から「こんなイベントがあるよ」と教えてもらったのがきっかけです。詳細を見たら参加費が無料とあり、ありがたいなと感じました。私はまだ展示の経験が十分になく、この機会に展示の仕方や搬入の仕方を自分なりに模索できたらと思っています。

 
あにぃ:みなさんそれぞれ違う動機があったんですね。ちなみに、今回の会場は個性的な木の家が並ぶ「BESS浜松」ですが、みなさんBESSについてはご存じでしたか?

 

(BESS浜松)

 
いのぐち:私はチラシをよく見ていて、家族と「おもしろそう。行ってみたいね」と話していました。

 
かねた:私は知らなかったのですが、それぞれの家にぴったりなインテリアが置いてあって、「こんな家住みたいな」と思わず考えてしまいました。

 
ヴィーラ:それぞれ雰囲気は全然違うけれど、どの家でもぬくもりを感じますよね!

 
 

展示会場は4つの木の家!それぞれの想いを胸に展示場所を選択

 
展示会場となるのは、BESS浜松の4つの木の家「程々の家」「カントリーログハウス」「G-LOG」「WONDER DEVICE」。アーティストはそれぞれ好きな家・場所を選んで作品を展示します。

 


 

 


 

 
(左上:程々の家、右上:カントリーログハウス、左下:G-LOG、右下:WONDER DEVICE)

 
 

自作のキャラクター部屋からワークショップまで

 
あにぃ:みなさん10月の出展者交流会に参加していただき、現地で作品を展示する場所を決めましたよね。ご自身の展示内容と、どうしてその部屋を選んだかお聞きしてもいいですか?

 
Oh!艶:私は「程々の家」のリビングで、つまみ細工の展示販売とワークショップをします。この家は和の雰囲気なので作品に合っていそうと思ったのと、BESS浜松の入口を入ってすぐ左手にある家なのでわかりやすいかなと。ワークショップを行うリビング の窓が大きく、明るいのも気に入った点です。

 
つまみ細工をあしらったヘアゴム、ブローチや、小さな色紙につまみ細工を施した作品を持っていく予定です。お正月が近いので、新年にお部屋に飾れるような作品を多めにと思っています。

 


(左:「程々の家」のリビング、右:oh!艶-オォ!つや- 作)

 
あにぃ:ワークショップの内容も教えてください。

 
Oh!艶:ワークショップでは、小さな鏡餅をつくります。正方形のいろんなサイズの布を、半球の発泡スチロールの土台に貼っていくんです。ミカンとはっぱは、つまみ細工の技法を使ってつくります。いちばん小さなもので1.5センチ角の布をピンセットでつまんでいく感じです。

 

(Oh!艶さんのワークショップでつくる、手のひらサイズの鏡餅)

 
かねた:私は同じく「程々の家」1階のベッドルームで展示をします。Oh!艶さんの展示場所のすぐ奥ですね。

 

(「程々の家」ベッドルーム)

 
かねた:展示のテーマは「古往今来(こおうこんらい)」。「昔から今日に至るまで」という意味の四字熟語です。グラフィックデザイナーとして積んできたキャリアと、今取り組んでいる絵本作家の活動を、この一部屋にすべて凝縮して展示する予定です。

 
もうひとつ、「G-LOG」1階の収納庫にも、絵本に登場するねずみのキャラクター「ポポとペペ」の部屋をつくろうと思っています。入口に暗幕を貼ったり中にランタンを置いたりして、ふたりの隠れ家のようにできたらおもしろそうかなと。

 


(左:「G-LOG」の収納庫、右:かねたなおみ 作)

 
いのぐち:私は「G-LOG」2階の子ども部屋を、「まいにちばくちゃん」に出てくるバクの姉妹の部屋に仕立てる予定です。ベッドカバーや小物がかわいらしく、女の子にはぴったりだと思ってこの部屋を選びました。

 


(左:「G-LOG」2階の子ども部屋A、右:いのぐちまお 作)

 
いのぐち:ベッドサイドのサイドテーブルに本立てを置いて、これまで制作した絵本を並べて自由に見てもらえるようにする予定です。なかには、もう販売していない作品もあって、楽しんでもらえると思います。

 
あにぃ:せっかくなので、「まいにちばくちゃん」の内容についてももう少し詳しく教えてもらえますか?

 
いのぐち:「まいにちばくちゃん」は、毎日の記念日をバクの姉妹・ばくちゃんとこばくちゃんが楽しくひとコマで教えてくれる絵本です。たとえば、ドコデモアルト開催日の20日は「道路交通法施行記念日」です。みなさん、交通安全に気をつけてお越しくださいね、ということで…(笑)。

 


(いのぐちさんの絵本に登場するキャラクターたち)

 
いのぐち:そういえば、あにぃさんの展示場所は私の部屋の隣の子ども部屋ですよね。

 
あにぃ:そうなんです。勉強机の上にハガキサイズの140字小説を飾ったり、額装した短編小説を壁に飾ろうかなと思っています。

 


(左:「G-log」2階の子ども部屋B、右:あやこあにぃ 作)

 
あにぃ:SNSで知り合った140字小説作家さん25人の作品もG-log、程々の家、カントリーログハウスに展示します。キッチンや洗面所など、いろいろな場所に置く予定なので、家の隅々まで探検する気持ちで探してもらえたらうれしいです。

 
 

雰囲気や調和を重視!一箇所で複数のアーティストの作品が見られる場所も

 
 
暖簾:私は、カントリーログハウス2階の洋室と、程々の家の書斎を選びました。

 


(左:「カントリーログハウス」洋室A、右:「程々の家」書斎横のスペース)

 
暖簾:カントリーログハウスのほうは、自室で想いをめぐらせるような空間にできたらいいなと考えています。自分と向き合って制作した作品が多いので、じっくり見ていただきたいと思います。

 


(暖簾 作)

 
あにぃ:どういったモチーフのものが多いですか?

 
暖簾:今回は、自身の内面を表した作品のほか、身の回りにあるものをスケッチした作品も展示します。いつも使っているブランケットやお気に入りのマグカップ、庭先の花など、そばにあるだけで心がゆるむような存在を選びました。来場された方が何を感じ取ってくださるか楽しみです。

 
程々の家の書斎での展示は、壁が三面あるのでヴィーラさんと一緒に展示をする予定です。出展者交流会のとき、ふたりで話し合って場所を決めましたよね。

 
ヴィーラ:作品の写真を見せあいましたね。お互いに絵の雰囲気が合うと感じたので、空間をシェアすることになりました。

 
私は、程々の家の他にも、カントリーログハウスの階段の壁や洋室、G-LOGの寝室にも展示します。

 


 
(「カントリーログハウス」洋室B、「G-LOG」寝室)

 
ヴィーラ:人によって龍にもフェニックスにも見えるおもしろい絵や、花や蛍を描いたもの、大好きな彼岸花畑を描いた作品なども展示する予定です。

 


(ヴィーラ 作)

 
ヴィーラ:そして、祖国ウクライナへの想いをテーマに描いた絵も、1点展示する予定です。中日新聞の記事にも取り上げていただいた作品です。ぬくもりを感じるBESSの木の家にこの絵がマッチするかな、見る人を辛い気持ちにさせてしまわないかな、と悩みながらも、勇気を出して出品します。

 
中村:当日は、今紹介していただいたもののほかにも、竹灯籠やステンドグラス、刺しゅう、レジンアート、染色作品、ペン画、一筆書きイラスト、木製ペン、モロッカンプレートなど、いろいろな作品を展示・販売します。

 
ワークショップもステンシルやアクセサリートレイ作り、似顔絵など8種類。アルプス地方の民族楽器・チターによるクリスマスホームコンサートも開催します。さらに、メロンパンやコーヒーのキッチンカーも来場します。

 

(会場マップ)

 
中村:順路は自由です。宝探し気分で回ってみてください。子どもから大人まで楽しめる内容になっているので、ぜひ足を運んでいただけたらうれしいです。

 

12月20・21日は、ぜひドコデモアルトへ!

 
あにぃ:最後に、来場を考えている方に向けてひとことお願いします!

 
いのぐち:絵や小説、音楽などさまざまなジャンルの21名の方と一緒に、同じ空間を共有できるのがとてもおもしろいなと思っています。それぞれが趣向を凝らして飾った各部屋の雰囲気を楽しんでもらえたらうれしいですし、私自身も他の方の展示を見て回るのがとても楽しみです!

 
かねた:いろいろな想いを持って自分を表現している人たちばかりですからね。どの作品を見てもすばらしいなと感じます。それぞれのアイデンティティを感じに、ぜひ気軽に来ていただきたいですね。

 
暖簾:私は、とにかく作品をじっくり見てもらって、皆さんが何を感じたかぜひ聞いてみたいと思っています。そして私の作品に限らず、21名のアーティストの中から心に残る作品を見つけていただけたらうれしいです。

 
ヴィーラ:私も同じ想いです。美術館へ行くのは少し敷居が高くても、ドコデモアルトは入場無料の気軽な展示会です。少しでもアートに興味があれば、ぜひこの機会に足を運んでほしいです。できるだけたくさんの方に作品を見てもらえたら、私たちもみんなうれしいですしね。

 
Oh!艶:そうですよね。私自身がハンドメイドをやっているからより強く感じることかもしれませんが、「ハンドメイドマルシェにはよく行くけど、アートイベントは行ったことがない」という方はけっこう多い気がします。このドコデモアルトが、アートに目を向けるきっかけになればいいなと思っています。

 
中村:それぞれの個性や想いが一堂に会する、21名みんなが主役のイベントです。ちょっとアートに触れてみようかな、と気軽に立ち寄っていただけたら、必ずお気に入りの作品が見つかると思います。BESSさんのすてきなお家の雰囲気も楽しみに、ぜひお越しください。

 
今回は座談会に参加してくださった6名の方を中心に紹介しましたが、他の方の作品もどれも見応えがあります。詳しくはドコデモアルトvol.2の公式ページで紹介していますので、そちらもぜひチェックしてくださいね!

 
ドコデモアルトvol.2
・日時:2025年12月20日(土)10:00〜19:00
21日(日)10:00〜17:00
・会場:BESS浜松(浜松市中央区志都呂1-22-19)
ドコデモアルトvol.2 公式ページ

 

 
 
企画:ドコデモアルト企画メンバー
執筆:瀬口あやこ(あにぃ)