医療職や介護職の方とコロナ禍の思いを共有
取組概要
世界中と同時に経験した「コロナ禍」という期間。どんな経験や思いがあったかを医療従事者や、介護職といった職種の方や、またコロナ禍に家族が入院したり、治療を受けたご家族の方からも当時の思い出をアンケートに答えていただきました。イラストやデザインを学ぶ専門学校の学生がそのエピソードに思いを寄せて描きました。エピソードとイラストは会場で展示しました。
会場ではホスピタルアートの事例を体験していただけるよう参加型アートを実施。自分が描いたパーツがどのあたりになるのかを楽しみながら、A5サイズの紙に思い思いに色をつけていただきました。最終日には3mの鯨の絵が完成しました。
トークイベントでは改めて自分たちがコロナ禍の変化に、どのように対応していたかなどを共有するため時間を設けました。世代、年齢を超えて相手の気持ちを知り、また自分自身の気持ちも振り返り、考える機会となりました。
事業成果
アンケートで集めたコロナ禍のエピソードに、学生たちは思いを寄せて、ご本人の職場環境や、置かれた立場を理解するために調べたり、考察して描くことができました。参加型アートではお菓子やお茶で休憩を入れながら、紙に色をつける作業を通して、楽しんだり、絵を描く楽しさを思い出したりする人がいました。
また絵を描くことで滞在時間ができ、お話をする時間が持てました。トークイベントでは世代、年齢を超えて相手の気持ちを知り、考える機会となりました。イラストで参加していた学生たちも高校生活での思いなどを積極的に語ってくれました。
今回の事業を通じて団体の取り組みを知っていただく機会になり、市内医療関係機関とのつながりも生まれました。コロナ禍には対面で実施できずにお送りしていたお子様向けの制作キットを、事業後はじめて対面でのワークショップをすることができました
今後の展開・展望
次年度はより具体的なホスピタルアート、ヘルスケアアートの事例をひとつ、ひとつ、丁寧に作っていきたいと考えています。そう思えるのは令和6年度の採択事業での経験、できたご縁、いただいた言葉を無駄にしたくないという思いからです。市民団体という立ち位置から、病院や介護福祉施設、人の集まる施設などにどうご提案していくのか模索しながら、私たちの目指す活動が必要だと、感じてもらえる活動にしていきたいです
浜松アーツ&クリエイション
事務局より
コロナ禍を経験した学生によるアート作品や医療従事者から寄せられた当時のエピソードに、自身の想いを重ねて届けることを試みた事業です。参加型ワークショップも開催されるなど、アートをキャンパスに相手の気持ちを知り、考える機会となりました。また、事業を通じて団体の取り組みを知っていただく機会にもなり、市内医療関係機関とのつながりも生まれました。(浜松A&C 島田)