取組概要
7月3日から1月17日にかけて、ときはまスクエアを中心に、鴨江アートセンターや浜松医大などで全9 回の「テルミン、マトリョミン演奏サロン」と「演奏体験とミニコンサート」を実施しました。テルミンやマトリョミン演奏を通して、障がいを負いハンデを抱える方や、心に孤独を感じる方、孤立しがちな方の集いの場を形成することを狙いとしました。
7/3(水)ときはまスクエア「テルミン、マトリョミン演奏サロン」
8/2(金)ときはまスクエア「テルミン、マトリョミン演奏サロン」
9/6(金)ときはまスクエア「テルミン、マトリョミン演奏サロン」
9/25(木)そんぽの家 浜松高丘「演奏体験とミニコンサート」
10/19(土)鴨江アートセンター「演奏体験とミニコンサート」
11/2(土)浜松医科大学病院「演奏体験とミニコンサート」
11/8(金)ときはまスクエア「テルミン、マトリョミン演奏サロン」
12/6(金)ときはまスクエア「テルミン、マトリョミン演奏サロン」
1/17(金)ときはまスクエア「テルミン、マトリョミン演奏サロン」
事業成果
私には四半世紀を超える演奏法指導経験があります。しかし、私が教えたのでは「教室」になってしまい、集いの場の形成を目的とした今回の事業においては意味がありません。私の弟子たちの中には演奏経験豊富で、私と共に海外演奏ツアーに参加した方も複数います。彼らが自発的に教え始めてくれるのを待ちました。
今回の事業の会場は、ときはまスクエアを中心に、鴨江アートセンターや浜松医大など、会場も様々です。秋ごろでしたでしょうか、スタッフとして参加していた弟子が演奏法を教え始め、積極的に来場者に声をかけ始めました。病や悩み、孤独などについて、重く閉ざしていた口を開き始めたのもこの頃です。
こういうイベントを実施して、孤独を感じながら生きる方が多いことについて知りました。僅かな演奏動作にも敏感に反応するテルミンやマトリョミンは演奏法習得が難しい楽器。扱い難いと敬遠される演奏特性が、孤独を感じる方の心に寄り添い、心を開く鍵となる可能性を秘めていることについて知りました。
今後の展開・展望
「孤独」は多くの方が抱える問題。ともするととっつきにくい楽器演奏体験を切り口にしたが、「イコールコンディション」であることが功を奏したのかもしれません。1度参加された方はリピーターとなり、事業が定着し、常に初参加の方がいらっしゃいました。今後は、参加者同士でコツを教え合う環境をつくり発展させていきたいです。
浜松アーツ&クリエイション
事務局より
本補助金事業4回目の実施となる竹内さんの事業。毎回、テーマを変え新たなことに挑戦してきました。竹内さんも感じていらっしゃるとおり、竹内さんが教えてしまうと「レッスン(お教室)」になってしまいます。今回は、一歩引いた立場で事業に関わっていらっしゃいました。そのことにより、お弟子さんたちやリピーターの参加者が、初めての方にコツを教えるようになりました。それも押し付けではなく、自然に会話の中で。これが竹内さんの目指した『集いの場』と感じました。最終回になっても初参加の方がいらっしゃるくらい輪が広まり始めました。この輪を絶やさず、今後も曜日や場所を変えて展開していただきたいです。(浜松A&C 中村)