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2021.07.27INTERVIEW

アーティストのMotomitsu Maeharaさんにお話を伺いました

浜松市出身、パリ在住のアーティストMotomitsu Maeharaさんにお話を伺いました。

 

 

ーMaeharaさんは、音楽家、DJ、絵本作家など多彩な活動をされていますが、アーティスト活動のきっかけになったのは何ですか?

 

最初は音楽ですね。父親が音楽をやっていたので、小さい頃から音楽に触れていて、中学生の時にシンセサイザーで作曲を始めて、高校の時にDJをやるようになりました。ミュージシャンになりたいというのが、アーティスト活動の最初ですね。高校卒業後は東京の音楽の専門学校に行き、クラブミュージックをやっていたので、本場の空気を感じたくて、ロンドンへ留学し、その後、浜松でカフェを開きました。

 

 

―音楽活動を行いながら、コラージュアートをするようになったきっかけはありますか?

 

ロンドンで美術館に行ったら、コラージュの作品があって、ピカソとかマティスとか。それまで、生でコラージュ作品を見たことがなくて、絵画はペイントで制作されるものという概念が覆される衝撃を受けて、日本に帰ってきてカフェをしつつコラージュの制作を始めました。

 

 

―浜松でカフェを経営後、2011年にパリに移住されていますが、当時はどのような生活を送られていましたか?

 

絵本の出版と楽曲のリリースは決まっていたんですが、それだけでは食べていけなくて、日本食材店でバイトをしながら生活していました。朝はフランス語学校、昼はバイト、夜はDJや創作活動を行っていました。

 

 

―海外で活躍するポイントとかコツとか、これから海外で活動したい方にアドヴァイスはありますか?

 

いくつかありますが、言葉の問題ですね。英語が話せるかどうかですが、逆に、言葉が話せないところで、いかに戦えるかっていうのも大事です。音楽だったら、海外に行って言葉はできなくても、セッションはできるじゃないですか。言葉を超えたところで、いかに繋がれるかみたいなところですね。最初は言葉なしでどこまで関われるかですが、仕事となった時にはやっぱり言葉は必要になりますよね。契約書を交わさなくてはいけなかったり、意見を聞いたり、言ったりしなくてはいけませんから。

あとは、とにかく諦めないことです。出版するのも、世界中の出版社1000社くらいにアピールしてるんですが、その中で一つ仕事になるかどうかです。もし、1,000アピールして1,000だめでも、もう一度1,000アピールできるか、そこだと思います。それを諦めずにいつまでやり続けるかです。ロンドンもパリも、自分で持っていかないと仕事をもらえない、待ってても何もないから、みんな売り込みがすごいです。

 

 

―コラージュアートの魅力はどこだと思いますか?

 

誰でもできることですね。すごくシンプルで、ハサミとのりと紙があればできる。普段使っているのは、1本のハサミと1本のスティックのりと、拾ってきた雑誌、あとは、切って貼るだけです。でも、結構奥が深くて、どこをどういう形で切り取って、どこに配置するかっていうのが、作曲とかDJに似ているんですよね。それによって受け取る側の心と体が突き動かされていくんです。

 

 

―作品を制作する理由を教えてください。

 

リベンジです。復讐っていうとちょっと怖い感じがありますが、僕の中ではもっと柔らかいものなんですけど。

高校生の頃、すごい悔しいことがあって…

高校3年生の時、最後のレポートで、学校以外で学ぶことの方が多かった、って書いたんです。そうしたら、先生に呼び出されて、これどういうことだ、って髪引っ張られたりして。暴力を受けて、だから駄目なんだよって思って、その復讐心というか、反骨精神というか。既成のものに対するアンチテーゼですかね。って言ってもそれも「反対!!」っていう意思表示じゃなくて、それ以外のやり方とか生き方を提案していくような。

もちろん、単純に何かを作り出すのが好きってこともあります。

 

 

―今後挑戦してみたいことはありますか?

 

今やっていることを深めていきたいですね。新しいジャンルに挑戦するというより、今やっていることを深堀りしていきたいです。

 

 

―ご自身の活動のPRをお願いします。

 

コロナの影響でライヴやDJができないのでイベントは本当に少ないですが、8月に静岡の本屋HiBARI BOOKS & COFFEE さんで絵の展示があるのと、浜松の絵本の店キルヤさんで期間限定のカフェをします。今年、アメリカから2冊、フランスで1冊、スイスで2冊本を出します。今は、本の出版が主な活動になりますね。

 

 

―最後に、8/1のイベント「Motomitsu Maehara × バカボン鬼塚 トークセッション『禍転じて福となす!?』」に向けて、コメントをお願いします。

 

何が起きるかわからないのが、スリルがあって面白いかな。今の時代は、予定調和というか、全てが決められていると思うんですが、何が飛び出るかわからないのが面白いと思います。